清見寺朝鮮通信使詩書一覧
No.36 書記成大中(龍淵)七言絶句
- 使行年
- 西暦1763年~1764年
- 制作者
- 成大中
- 形態
- 紙本墨書
- 制作年代
- 明和元年・西暦1764年
- 寸法
- 縦38.8cm×横46.4cm

江尻館燭下和関棙上人贈別韻
飄然飛錫下松関
春夜疎星水木間
十里江亭労遠別
虎渓三笑又鼇山
江尻館の燭下関棙上人に別韻を贈って和す
飄然と錫を飛ばして松関を下る
春夜の星は水木の間
十里の江亭に遠き別れをねぎらふ
虎渓三笑はまた鼇山なり
江尻館の燭下関棙上人に別韻を贈って和す
飄然(ひょうぜん)として清見寺関棙主忍上人は山を下り、我が客舎を訪問してくれた。春の宵空には星がまばらに瞬いている。海辺の客舎で前途の遠い別れを労(ねぎら)うために、清見寺のある巨鼇山(こごうざん)を下ったものであったが、これではまるで「虎渓三笑」(こけいさんしょう)に匹敵するものだ。
Seikenji’s chief priest Kanrei Shunin casually descended the mountain and came to visit us in the visitors’ lodging. Stars twinkle here and there in the night sky of spring. To the seaside guest lodging he came down from Kogōzan, where Seikenji lies, to show his appreciation for our visit and wish us well on future travels. It was just like the tale of “Three Laughs at Tiger Brook.”
강고관의 촛불 아래 관려상인이 작별하며 준 시운에 화답함
훌쩍 석장을 날려 송관에 내려오니
봄 밤 수목 사이에 별이 드물 때
십리 강 정자에 먼 이별 위로하니
호계의 삼소가 오산에도 있구려.
*虎渓三笑・・中国晋の廬山にある東林寺の恵遠法師は寺の前の虎渓川を渡らないことにしていた。ある日、詩人の陶淵明と道師の陸修静の二人が訪ねてきたとき、見送りがてら談笑しながら虎渓川を渡ると虎の吠えるのが聞こえ、普段の誓いを忘れていたことに気付いて三人が大笑いしたという故事がある。これを清見寺になぞらえている。