静岡市の文化財

静岡市歴史文化施設

2020.06.24静岡市新収蔵「東海道図屏風」がお披露目されています!

5月27日のブログでは歴史文化施設で展示する予定の「今川範国書状」について紹介しました。

今回はこちらを紹介します!

【東海道図屏風】

TOKAI-007-左-全景トリミング.jpg TOKAI-007-右-全景トリミング.jpg

          左隻                    右隻

これは「東海道図屏風」という資料です。
名前からわかるように江戸と京を結ぶ「東海道」が描かれています。

東海道は古代からある道ですが近世に入って徳川家康により整備されました。
江戸時代、歌川広重や葛飾北斎が描いた東海道五十三次の浮世絵は有名ですね。

この東海道図屏風は、1枚の屏風が6つの面で構成されています。
そして左右2枚で一対になるようになっています。
こういった屏風を「六曲一双(ろっきょくいっそう)」と呼びます。
屏風の枚数の単位は「隻(せき)」で、右隻は向かって右側、左隻は左側に並ぶように置きます。

画面全体に広がる金色の雲と青々とした山並みが印象的ですね。
並べたときに中央やや右よりにくる大きな富士山はひと際目をひきます。
ほかにも大きな川やお城が所々見えますが、眺めているとなんとなく、
くねくねとした道が上下に2本浮かび上がってくるように見えませんか?
これが東海道なのです。

では、もう少し詳しく、江戸から京までの道のりをたどってみましょう。
東海道がどのように描かれているかわかりやすいように、目印になる宿の名前を図上に表示してみました。


まず右隻です。右上に大きなお城があります。このお城が江戸城で、ここから東海道は始まります。

右隻説明.jpg

江戸からスタートした東海道は途中小田原や箱根などを経て現在の静岡県に入り、
蒲原、興津まで進みます(①から②)

その先はどこに続くかというと、下段の右に続きます。江尻から始まり、府中(現:静岡市葵区中心地)、
丸子、掛川、浜松と静岡県の中を進んでいきます。(③から④)

右隻はここまでです。

続いて左隻です。

左隻説明.jpg

左隻のスタートは右下の浜名湖からです。左へ進み現在の愛知県へと入っていき、
三重県の桑名まで行きます(⑤から⑥)
それから上段右の四日市へと続き、左へずっと進んでいくと、最終地点の京へ行きつきます。(⑦から⑧)


道が上下2本に分かれて描かれていて、思いもよらぬ進み方をします。
なかなかすぐには、どれがどの宿場なのか?このお城はどこのお城なのか?分からないかもしれません。
川や湖などのヒントを手掛かりに、じっくり謎解きする気持ちで眺めてみましょう。

さて、屏風に近づき目をこらしてみると...

東海道図屏風(江戸城).jpg  東海道図屏風(府中).jpg

【江戸城】                   【府中(駿府城)】

東海道図屏風(浜名湖と新居宿).jpg  東海道図屏風(名古屋城と桑名宿).jpg

【浜名湖と新居宿】               【名古屋城と桑名宿】

東海道図屏風(膳所宿と大津宿).jpg  東海道図屏風(京).jpg

【琵琶湖(膳所宿と大津宿)】          【京】

宿場には街並みや多くの人が描かれていることがわかるでしょうか?
今と違って旅は長い長い道のりを歩かなければならず、簡単に旅ができなかった時代です。
旅の情景や風景を描くことで、屏風を見る人に旅する気分を味わってもらいたかったのかもしれませんね。

この屏風は描かれている人物の風俗や街並みから江戸初期の作品と考えられていますが、詳しいことはわかっていません。
今後研究を進めて明らかにしていきたいと考えています。

今回は屏風の一部を紹介しましたが、そのほかの場面も見てみたいと思いませんか?

実はこの屏風、6月17日から静岡市美術館で行われている
「見るよろこび:東海道図屏風・竹久夢二を中心に」で展示されています。しかも初披露‼

実物の屏風を見ながら東海道の旅に思いをはせてみてはいかがでしょうか。



「見るよろこび:東海道図屏風・竹久夢二を中心に」

会 場:静岡市美術館(葵区紺屋町17-1 葵タワー3F)

期 間:2020年6月17日(水)~7月19日(日) ※月曜日休館

時 間:10:00~19:00(入場は閉館の30分前まで)

入場料:無料

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