受け継がれてきた民俗文化
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しずおか民俗歳時記
羽鳥のオカンジャケ
- 実施日
- 7月19、20日
- 会場
- 洞慶院(葵区羽鳥)
オカンジャケは、現在、市内羽鳥にある名刹洞慶院の開山忌(毎年7月)の際に、この寺の境内で売り出される縁起物(夏病み除け)の一つとなっています。
オカンジャケはその年の新竹(真竹)を用いた極めて素朴な作り物で、その二節を伐りとって、一節は手持ち用、あとの一節は、叩いて裂いて繊維状にします。洞慶院のオカンジャケは、この繊維状の房を鮮やかな三色(赤、黄、紫)に染めた縁起物ですが、もとは子供達が河原に出てこれを作り、男の子は采配に、女の子はその房を髪に見立てた人形遊びをする、いわば郷土玩具の一つでした。
この子供達のオカンジャケ遊びは、かつて県下一円に及んでいました(昭和初期調査)が、今はすっかりその姿を消しています。それが何故洞慶院開山忌の縁起物としての命脈を保ってきたかについては不明な部分も多いのですが、この作り物の稀に見る素朴さは大いに注目されてよいといえます。