静岡市の文化財

受け継がれてきた民俗文化

指定無形民俗文化財

清沢の神楽

静岡県指定無形民俗文化財

指定年月日
昭和42年10月11日
保存団体
清沢神楽保存会
実施日
10月中旬から下旬 ※詳しい日程は、事前にご確認ください。
会場
清沢地区内の各氏神社(葵区)

清沢地区は、藁科川に清沢川が合流する地点周辺に位置する地域です。地区内の人々は、各氏神社の祭礼で神楽を奉納してきました。

清沢の神楽は、安倍川、大井川、瀬戸川流域に広く分布する同系統の神楽のひとつです。

現在伝承している演目は、「湯の舞」「五方の舞」「大助の舞」「金丸大明神の舞」「安倍太刀の舞」など24演目です。静岡県中部地方に伝わる神楽の中でも、とくに華やかで芸術性が高いと言われており、湯立(ゆだて)や反閇(へんばい)など、呪術的な神事も伝承されています。また、舞台の天井には五色に彩られた見事な切り飾りが施されます。

昭和52年に清沢神楽保存会が結成されてからは、地区全体で神楽の継承に努めており、保存会のメンバーが各集落の祭礼で神楽を奉納しています。

みどころ

神楽は、陰陽五行の思想に基づき五方(東・西・南・北と中央)、あるいは四方(東・西・南・北)に向って舞筋をとり、それぞれの方角に向って同じ所作を繰り返します。一見、どの舞も同じように見えますが、各方角へ向う所作には舞ごとに特徴があり、そこに神楽を伝承してきた人々の工夫を見出すこともできるのです。各演目にどのような所作の違いが見られ、そこにどういった意味、想いが込められているのかを考えながら見学するのも、神楽観賞の楽しみのひとつと言えるでしょう。

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