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文化財ブログ
2021.01.07東御門・巽櫓の展示リニューアルについて紹介します!(その4)
今回も今年4月に新しく生まれ変わる「東御門・巽櫓」の展示について紹介します。
(前回の記事はこちら→東御門・巽櫓の展示リニューアルについて紹介します!(その3))
駿府城には、守りや攻撃のための様々な工夫が施されています。そして、これらの工夫は駿府城に限らず、ほかの城にも共通してみられます。こういった城郭建築にみられる攻防の工夫や特徴についてもリニューアル後の展示で解説していきますので、今回はその一部を紹介していきます!
駿府城の東御門・巽櫓の壁面をよく見てみると、丸や四角の穴が開いているのに気づきませんか...?
黄色で囲っている部分に穴が開いています。
これは一体何のために開いている穴でしょうか。
内側からのぞいてみると...、外の様子がよく見えます。まるでのぞき穴のようです。
こういった丸や四角の穴を「狭間(さま)」といいます。この穴から、侵入してこようとする敵をめがけて鉄砲や弓矢で攻撃します。
江戸時代に記された駿府城に関する記録から、丸い穴が鉄砲用、四角い穴が弓矢用ということがわかります。狭間の寸法についても記録されています。
【静岡市教育委員会 2008 『駿府御城内外覚書(第一分冊)』より 】
門の外から壁面を見ても狭間を確認することができますね。
自分が駿府城に攻め入ろうとした場合を想像してみましょう。橋を渡り、門を突破する前に、狭間からいっせいに鉄砲や矢による攻撃を受けてしまいます。門へたどり着くだけでも大変です!
狭間からの攻撃を何とかくぐり抜け、門の内側までたどりついたとしましょう。
東御門橋を渡って門をくぐった先に、広い空間があらわれます。
正面と左側に見える高い壁は多聞櫓(たもんやぐら)です。右側に見えるのが公園内への入り口になっている櫓門です。
もしも、敵がこの空間まで入り込んできたら、背後の門と右側に見える櫓門を閉じ、この場所に閉じ込めることが出来ます。そうして閉じ込めた敵を櫓の窓から鉄砲や弓矢で攻撃するのです。
逃げ道を失い、先にも進めず、まさに袋のねずみです!これではたまりません。
こういった空間のことを「桝形虎口(ますがたこぐち)」といいます。
「狭間」と「桝形虎口」について知るだけでも城を攻めることがどれだけ難しいことなのか、よくわかると思いますが、まだまだ他にも守りや攻撃の工夫は隠れています。
リニューアル後の展示では、こういった城郭建築を楽しむためのポイントを他にもいくつか紹介していますので、展示を見てから、ぜひ探しに行ってみてください。