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2020.09.30駿府城跡天守台発掘調査現場まで歩こう①「東御門・巽櫓」

皆さん、駿府城公園の入り口がいくつあるか、ご存知でしょうか。
東御門橋、二ノ丸橋、西門橋、北御門橋の4か所から駿府城公園に入ることができます。
今回は、入園できる橋・門や駿府城跡天守台発掘調査現場へ向かう道の見どころをご紹介していきます。
キャプチャ(4つの入り口①).PNG【4つの入り口】

第1回目は、「東御門(ひがしごもん)・巽櫓(たつみやぐら)」です。
東御門は、静岡大学附属小学校の向かい側にあります。当時、主に重臣に利用された出入り口でした。
巽櫓は東御門のすぐ隣、二ノ丸南東の隅にあります。二重三階の隅櫓で、十二支で表した辰巳(巽)の方角(南東)にあることから巽櫓と呼ばれました。 

巽櫓.png 東御門.jpg
【巽櫓】                【東御門】 

東御門を通ると在りし日の面影を感じることができます。 

★IMG_3841.JPG ★IMG_3839.JPGのサムネイル画像
★IMG_3828.JPG平成8年に復元された東御門】

門をくぐると目の前に園内が広がります。
あたりを見回すと表示看板が出てきますが、見逃さないで欲しいのは、その奥にあるお堀です。
 

★IMG_3827.JPG ★IMG_3829.JPG
【本丸堀】

このお堀は本丸堀の一部で、過去の発掘調査により発見されました。
本丸堀と東御門の間には、食糧庫である米蔵の跡も確認されています。

IMG_3831.JPG 2-3-2米蔵発掘.jpgのサムネイル画像
【本丸堀】               【米蔵の跡(発掘調査の写真)】

堀の中に見える本丸堀の石垣は、天守台発掘調査で掘り出された石垣と繋がるもので、現存する石垣を巡りながら園内を散策するのも興味深いです。

キャプチャ(現存する堀).PNG
【天守台発掘調査の石垣と本丸堀の石垣(位置関係)】

キャプチャ(打込接).PNG 算木積.PNG

お堀の中に見える石垣は、粗く削られた石を積み、隙間に小さな石を詰める「打込接(うちこみはぎ)」という方法で造られています。

角部分も発掘され、きれいなお堀の角が出てきています。これは、石垣の隅の積み方で長大な石を交互に積み上げ、倒壊しにくい工夫がされた「算木積(さんぎづみ)」という方法で造られています。

駿府城跡発掘調査現場では、さらに多くの石垣を見学することができますので、ぜひ足を運んでみてください。

キャプチャ(道).PNG
【発掘調査現場までのルート(東御門橋)】

◎今回の内容も含め、駿府城についてご紹介しているガイドブック『見て 歩いて なるほど!「駿府城」まるわかり』500円(税込)は、駿府城跡天守台発掘調査現場事務所にて(土日祝日はきゃっしるで)販売中です。

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