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文化財ブログ
2020.08.11遺物の拓本作業を紹介します!
今回は「拓本(たくほん)」作業の工程を紹介します。
駿府城跡がある場所は、長い歴史の中で、様々な使われ方をしてきました。そのため天守台発掘調査では、弥生時代から近代までも様々な遺物(土器、金属製品など)が出土しています。
【出土した金属製の遺物(左:陸軍のバッジ、右:古銭)】
出土した遺物は、よく観察し、その結果、得られた情報を記録します。この記録の方法には、写真を撮る、遺物を計測して図面を描くなどがありますが、凹凸(表面の文様など)がある遺物や肉眼では見えにくい文様などがある遺物については、拓本という方法により記録します。
拓本とは、画仙紙(がせんし)という丈夫な和紙を遺物(土器、金属製品、石製品など)にあて水で濡らして密着させ、乾きかけのところに拓本用の墨(拓墨)をつけたタンポ(綿を布で包んだもの)という道具で、和紙の上から墨をつけていき、文様の形を写し取る作業です。凹凸のある遺物に拓本を施すと、凸面(出っ張った部分)に墨が付き、凹面(へこんだ部分)が白く残るため、文様や文字などがくっきりと浮かび上がります。
では、さっそく金属製の遺物(※)を用いて、拓本の作業工程を見ていきましょう!
(※)ここでは古銭と陸軍のバッジの拓本をとります。陸軍のバッジが出土しているのは、駿府城跡にかつて陸軍歩兵第34連隊が置かれていたためです。【拓墨とタンポ】
写真のタンポは小さいサイズですが、対象の遺物によって大きさを替えて使います。
【和紙を密着させた遺物】
和紙を遺物のかたちに合わせて切って遺物の上に置いて、水をつけながら密着させます。凹凸がある部分については、紙が破れないように丁寧に密着させていきます。
【乾きかけが大事!】
ある程度乾いたところで、墨を付けます。
乾きすぎてしまうと墨の付が悪くなってしまうので、乾き具合を判断することが重要です。
【墨付けの様子】
墨は初めからたくさん付けてしまうと細かい濃淡が出ず、真っ黒になってしまいます。
少しずつ、白い面を汚さないように作業します。
そうして、拓本が終わった様子です。
【模様がくっきり!】
表面に描かれている模様が紙に写し取られました。
この後、押し花のように本などの間に挟んで皺(しわ)と水分を取り作業完了です。