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2018.01.19金箔瓦が出てきました!

平成28年度から始まった駿府城跡天守台発掘調査では、瓦の表面に金箔が貼られている「金箔瓦」が発見されていますが、最近新たに4点の金箔瓦が発見されました。

IMG_0085.JPG【平成29年度出土 金箔瓦など】

前回は整理作業員が瓦洗浄の際に発見しましたが、今回は現場作業員が掘削作業の際に発見。

土が付いた状態であってもうっすらと分かることもあるようで、注意しながら洗ったところ、金箔部分が出てきました。

IMG_00882.jpg【金箔部分】

 IMG_0086.JPG IMG_0088.JPG

【鬼瓦の一部にも金箔】

実際見てみると、金箔が残っているのはほんの一部。

しかし、その金の部分を見ていると、長い間よく土の中で残ってくれたなと、有難く思えてきます。

洗いの後は貴重な金箔部分がこれ以上剥がれないように、薬品で保護する必要があります。

その後、瓦は傷つかないよう大切に保存されます。

IMG_0091.JPG【まるで布団に寝ているよう】



平成28年度に見つかった瓦と同じく、徳川家康ではなく天正18年(1590)~慶長6(1601年)に在城した豊臣方武将中村一氏(かずうじ)によるものと考えられます。

金箔瓦は当時の城の規模や時代を推察するために、とても重要な発見です。

瓦の凸部、凹部のどちらに金箔が貼られるかで織田、豊臣時代の判断がつけられる場合もありますが、今回の出土品のように凸凹2種類の金箔瓦が発見されている例もあり、その理由はまだ明らかになっていません。



見つかった金箔瓦の一部は、平成30年1月22日(月)から「発掘情報館きゃっしる」で公開予定です。ぜひ実物をご覧ください!



(平成28年度に見つかった金箔瓦について)

「金箔瓦を発見!一般公開します!」

 http://www.shizuoka-bunkazai.jp/blog/201707/post-156.html

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