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2017.12.25本丸北堀の石垣を検出!

駿府城は三重のお堀で囲まれていますが、その一番内側の本丸堀は約120年前に埋め立てられてしまっています。

そんな中、12月13日(水)に本丸北掘石垣の一部を検出しました。

P1030778.JPG P1030776.JPG

【本丸北堀石垣検出2日目の様子】

発掘2年目計画図 矢印.png

【本丸北堀石垣が検出された場所】

発見されてから2日でこのぐらい。

この発見で、以前に検出していた天守台北辺から距離を計測することができたため、本丸掘の幅が約16メートルであることが分かりました。

キャプチャ.JPG【幅約16メートル】

これは当時の本丸の様子をイメージするのにとても貴重な発見です。



調査を進める際、掘る時にはまず重機でおおまかな土砂を取り除きます。

石垣などを崩したりしないようにしなければなりません。

P1030775.JPG

その微妙な調整は現場の調査員と重機の運転手との長年の感覚と技術が大切だそうです。

本丸北堀は一週間で大体、幅10メートル、高さ3、3メートル程掘り出しました。

IMG_0593 トリ.jpg【一週間後の様子】

徐々に石垣が姿を現してきました。

石の積み方は、粗く割った石の間に小さな石をはめ込む「打ち込み接(うちこみはぎ)」だと思われます。今は石垣をキレイに掘り出す作業ですが、石垣全体が出てきたら、さらに詳しいことが分かるかもしれません。

IMG_0579.JPG【刻印 丸に一】

現時点で、刻印もひとつ発見されています。

「丸に一」と刻まれています。二、三と数字が出れば積む順番という可能性もあるそうですが、この刻印の表す意味はまだ明確ではありません。


今回検出した本丸北堀は見学ゾーンからご覧いただけますので、ぜひ駿府城の発掘現場へお越しください!

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