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文化財ブログ
2017.11.07これで発掘調査がまるわかり!?発掘コラム③
駿府城跡天守台発掘調査では、常に現場を公開していますが、どのような作業を何のために行っているのか知りたいという声が届いています。そこで、考古学の知識や作業方法などを紹介する「発掘コラム」を不定期連載中です。
発掘は、掘ったら終わりというわけではありません。掘り出した遺構や遺物を実測図や写真等に記録し、何がどこから出て、いつの時代のものでどういったことが分かったのか、『報告書』としてまとめ刊行します。天守台発掘調査でも調査終了後、平成33年度の報告書刊行に向けて、調査と同時並行で図の作成を行っています。
今回は、石垣の立面図を描く作業を例に「実測と図化作業」をご紹介します。
作業工程① 現場での実測作業
発掘現場では掘る作業のほか、出土した遺構(天守台では主に石垣)の状況を方眼紙に1/20の縮尺(縮尺は用途によって異なります)で図に記録する作業も行っています。遺構の形や大きさ、深さ等も図にしていきます。
【遺構実測の一例】A~Cの3人のチームで行います。
A:実測している地点の座標(方位や座標)を測量機械で読み取り、図の担当(C)に伝える人、
B:機械で読み取るための目盛りを持つ人
C:図を描く人
現場で方眼紙に描かれた実測図は、その後室内で清書します。
作業工程② 図化作業
実測は石垣をいくつかに分けて記録しているため、図同士をつなげたり縮尺を変えたりして報告書に載せる下図をつくります。その下図の上に、透明な製図用のフイルム(マイラー)を置いて、製図用のペンで正確に写し取ります。この作業をトレースと言い、下から明かりを照らす事ができる作業台(トレース台)で行います。(まるで漫画家ですね)
石垣の割れや積み方の状況を見やすくするために、線の太さを変えたりしながら、それぞれの線をムラなくトレースすることは、かなり繊細な作業です。
【報告書に掲載する図の一例】
今回は、基本的な遺構の実測方法をご紹介しましたが、写真から図を作成する方法や、レーザーによる3次元的な測量方法もあります。天守台発掘調査現場では、遺構の状況に応じてそれらを使い分けながら図化作業を進めています。
また、出土品の図化作業も今後行っていきますので、作業が進み次第またご紹介します。