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文化財ブログ

2015.01.15家庭で続ける昔懐かしい民俗行事①~田打ち講(たうちこう)~

年の初めに、その年の豊作を願って

農家のお宅で行われる行事のひとつに、「田打ち講」があります。

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1月11日の早朝、田んぼに行き、ススキや笹竹をたてて、

日の出の方角に向かって、

(あるいはその年の恵方という地域もあります)

お祈りをするという至って素朴な行事です。

ススキは、秋に稔った稲穂を表していると考えられます。

耕作を模擬的に行い、豊作を予め祝う行事であることから、

このような行事を「予祝(よしゅく)行事」などと呼んでいます。

              

市内に広く見られる行事ですが、

写真は、駿河区大谷の田打ち講の様子です。

              

まず鍬で田んぼを起こします。

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家によって、三鍬起こすと決められていたり、

家にいる男衆の数だけ起こすという所もあります。

その年の最初の鍬入れということで、

仕事始めの意味合いも含まれているようです。

        

次に起こした場所に笹竹を立てます。

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お供え物は、鏡餅、洗米、干し柿です。

IMGP1503.JPG

供え物をカラスが食べると豊作になるなどともいいます。

カラスを神の使いとする古い信仰に由来する伝承でしょう。

        

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この行事を、田んぼだけでなく、畑でも行う地域もあります。

       

※市内には、こうした素朴な年中行事を、

 今も大切に受け継いでいる家が、まだまだあります。

 今後も、先人の祈りの形を伝える折々の行事を、

 季節ごとに紹介していきたいと思います。

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