歴史文化のまち静岡さきがけミュージアム

最近の記事

カテゴリ

アーカイブ

文化財ブログ

2021.04.07発掘現場で見られる野生の生き物達 2

駿府城跡天守台発掘現場で見られる野生の生き物達「第2回」です。
先日の大雨でお堀の水位は、雨期と同じくらい水が増えました。
★IMG_4616.JPG【水位が上昇】
住みやすくなったのか、カモの姿が見えました。
優雅に泳ぐ姿を思わず写真に収めてみましたが、その後カモ達はいきなり活発に!

★IMG_4605.JPG【お堀で泳ぐカモ】

急に水に頭を突っ込んで、どうやら何かを食べているようです。
 

★IMG_4602.JPG ★IMG_4613.JPG
【食事中のカモ】

取材時、確認できるだけでも6羽のカモがいました。

★IMG_4618.JPG ★IMG_4622.JPG
【お堀でくつろぐカモ達】

それぞれのお気に入りの場所で休んでいました。
発掘現場にお越しの際は、水辺の生き物にも注目してみてください。

2021.04.01東御門・巽櫓の展示リニューアルについて紹介します!(その6)

ついに、東御門・巽櫓の展示が新しくなってリニューアルオープンしました!

これまで5回に渡り、新しい展示内容をこちらのブログで紹介してきましたが、今回は展示のいちばん最後のゾーンを紹介します。

前回の記事はこちら



「これからの駿府城 ―城跡と向き合う―」

このゾーンでは戦後、都市公園として整備され、市民の憩いの場となっていく駿府城跡について紹介していきます。昭和の終わりころからは発掘調査も進められ歴史的な価値にも目が向けられていきました。

近年、大きな発見が相次いだ天守台跡発掘調査現場の模型をこちらのゾーンに展示しています。

【天守台跡発掘調査現場の模型】

ゾーン7 天守台発掘調査現場模型.jpg

真上から全景を見渡すことができるので、慶長期・天正期の天守台がどのような位置関係にあるのか、よくわかると思います。また、模型の中には発掘調査中の作業員も再現されていますので、どの辺りにいるかぜひ探してみてください!発掘現場を3D計測して得た調査データを元に、忠実に復元されたこの模型は、現在の調査現場の状態を残す大変貴重な記録といえます。この模型を見たあと、ぜひ実際の発掘現場に足を運び、実物の遺構を目の前にしてその迫力を感じてみてください。

この最後のゾーンで紹介する戦後の駿府城の歴史は、静岡で暮らす私たちの記憶、歴史とも重なる部分があり、より身近に駿府城を感じることができると思います。

駿府城のルーツから現代に至るまでを紹介する、新しくなった展示を通して、駿府城の一生に思いを巡らし、さらにこれからも私たちの歴史とともに歩む駿府城の未来の姿を自由に思い描いてみてください。

3月26~28日は、リニューアルオープンに先立ち、応募者の方限定の内覧会や伝統技術を体験するワークショップ等を行いました。

子ども見学会の様子.jpg 【子ども見学会の様子】

マニアックトークツアーの様子.jpg 【マニアックトークツアーの様子】

今回のリニューアルでは、櫓の中の畳の張替えや、漆喰壁の補修なども行いました。補修を担当していただいた、伝統技術を持つ職人さんたちによるワークショップは一部を畳敷きにした巽櫓2階で行いました。

【ミニ畳づくり体験】             【漆喰塗り体験】

ミニ畳体験.jpg  漆喰塗体験.jpg 

展示だけでなく、新しい畳のい草の香りや、真っ白く美しい漆喰の壁もぜひお楽しみください!

2021.03.22東御門・巽櫓の新しい展示について説明会を開催しました!

東御門・巽櫓展示リニューアルオープンまで、あと1週間ほどになりました!

展示パネルや展示物についてはもうほとんどが運び込まれています。

施設内観②(駿府城大解剖).jpg 【東御門に入ってすぐの様子】

これまでの展示室内の様子とは印象がだいぶ違うのではないでしょうか。

展示の中身についてもこれまで以上に、見ごたえ十分の内容になっています。

4月1日のリニューアルオープンを楽しみにお待ちください!



今回は、ガイドの皆さんや駿府城公園内で働く職員の皆さんなどを対象に行われた、新しい展示の説明会の様子を紹介します。

研修会①.jpg

研修会②.jpg 【皆さん熱心に説明を聞いています】

研修会③.jpg

【展示品の「青銅製鯱」(写真右側)が参加者の皆さんを見守っていました】

展示室や展示品の準備だけでなく、来場者の皆さんをお迎えする職員やガイドの皆さんの準備も着々と進んでいます。

リニューアルオープン後、たくさんの皆さんに展示を見ていただき「駿府城ってやっぱりすごい!」と、感激していただけるよう4月1日に向けてさらに準備を進めてまいります!

東御門リニューアルチラシ表面ol.jpg  東御門リニューアルチラシ裏面(小)ol.jpg

【クリックして拡大できます】

2021.03.18城づくりの材料に触れてみよう(東御門・巽櫓 展示リニューアル)

展示リニューアルオープンまで、ついにあと半月となりました。展示では「城づくり」が1つのキーワードになっています。
今回は「ゾーン4 大御所家康の駿府城」にある、使用された材料について学べるコーナーをご紹介します。
ゾーン4について詳しくはこちら)。

〈その1〉石垣の石をさわってみよう

静岡市内やその周辺には、駿府城の石垣の石を切り出した石切場があります。場所によって岩石の種類が異なり、色や質感は様々です。
今回の展示では、「発掘情報館きゃっしる」の運営にご協力いただいている文化財サポーターさんに石の加工をお願いし、子どもたちが5種類の石をじっくり見て触れられるようにしました。

IMG_0234.JPG

大改修ではどこの石が一番使われているでしょう?コーナー隣の築城クイズで確かめてみてくださいね。


〈その2〉駿府城ならではの材料!鉛のインゴットを持ってみよう

過去に行われた駿府城の本丸堀と二ノ丸堀をつなぐ二ノ丸水路の発掘調査では、水路の内部から鉛の塊(インゴット)が発見されました。

20210315181551-0001.jpg

【静岡市教育委員会1998「駿府城跡Ⅰ(遺物編1)」より】


見た目は「何だろうこれ?」という印象ですが、びっくりするのはその大きさからは想像できない重さです。
なんと縦30㎝ほどの楕円形のもの1つで10㎏以上!

体験では半分の重さの複製品を持つことができ、実際に持つとこの2倍もあるのかと驚くはずです。

IMG_0241.JPG

【見た目もそっくりになるよう、実物から取った型に樹脂を入れて形を作り、手作業で細部の微調整や色を付けて仕上げています】

IMG_4395.JPG

【裏】

IMG_4401.JPG

【中には鉛粒がつまっています】

さらに、近年行われた駿府城の鉛の産地に関する研究では、このインゴットと二ノ丸堀から見つかった青銅製鯱に中国産の鉛が使用されていることが分かっています。当時、秀吉の朝鮮出兵の影響で入手が困難な品だったと考えられ、様々な国との外交ルートを掌握していた家康だからこそ手に入れられた材料と言えます。

インゴットはこれまで鉛の砲弾や鉄砲玉などの材料とされてきましたが、その他、青銅製鯱や文献に書かれている天守の金属瓦に使われていたのかもしれません。

展示では、他にも文献の記録から分かる木材の産地なども紹介しています。日本中を動員し、様々な場所から材料を集めて自らの居城を築いた家康の力を感じてみてくださいね。

2021.03.16整理作業 遺物の接合について

文化財ブログでは、整理作業の手順についていくつかご紹介してきましたが、今回は「接合(せつごう)」についてご紹介します。
「接合(せつごう)」とは・・・出土した遺物の破片を洗浄し、種類ごとに分け、より本来の姿に近い状態で残すために破片を付けていく作業のことです。

発掘作業では、土の中から多くの遺物が見つかります。そのほとんどは写真のように割れてバラバラの状態です。

★IMG_4365-1.jpg【見つかった甕(かめ)の破片】

見つかった破片を洗浄し、形を見ながら種類ごとに分けていきます。
接合をする為には、遺物を並べて観察し、可能性のある接点をひとつひとつ探していきます。
全ての破片が出土しているわけではないので、破片が見つからずに空いてしまうところもあります。
接合が可能な破片が見つかったら接着剤でつけていきます。
 

★IMG_4391-1.jpg ★IMG_4386-1.jpg【釘の接合の様子】

この釘の接合は、釘の周りに木片が付着していて、より接点を探すことが難しくなっていましたが、
それでも、いくつかの釘は無事に接合することができました。

★IMG_4382-1.jpg【接合後の釘】

土器や瓦などの土を焼いた遺物の接合には、一般的な接着剤が使用されますが、
金属製品の接合には、接着力の強い「エポキシ系の接着剤」を使用します。
また、周囲で見つかっていない破片があり、接点が少なく空いたスペースができている場合、樹脂や石膏などを使って空いたスペースなどを補強しながらくっつけるやり方もあります。

★IMG_4366-1.jpg ★IMG_4368-1.jpg
【樹脂による瓦の接合】

接合した遺物は、実測し形などの情報を図面に記録します。
接合した遺物は、きゃっしるの展示でも見ることができます。
今後、見学の時は、どこをくっつけているのか?どのようにくっつけているのか?などにも注目してはいかがでしょうか。

Page Top